INTRODUCTION

鈍色の青春を駆け抜けて、人生が、心が躍動する—
最も鮮烈で最も美しい瞬間を描く、僕、私たちのストーリー。
 北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音──作品によって全く異なる人物に生まれ変わると同時に独自の世界観を構築し、日本の若手俳優の中でも傑出した存在と讃えられる4人の競演。
 YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる橋爪駿輝が、若い世代から「自分たちの物語」と圧倒的な共感を得たデビュー小説を映画化。若者たちのリアリティ溢れる青春譚を、国内外で数々の受賞歴を持つ監督・清水康彦がエモーショナルに描きだし、米津玄師、King Gnu、あいみょんなどのMVを手掛ける撮影監督・川上智之が独創的な映像美で魅せる—

STORY

 学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたい願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──?

何者にもなれない4人が、ひとつの死をきっかけに、明日への一歩を踏み出す。私たちが目にするのは、4人の中にきらめく、私たち自身の欠片。痛みを知る者にしか見えない光を描く、絶望を抱きしめる希望の物語。

CAST

北村匠海
PROFILE >
中川大志
PROFILE >
松岡茉優
PROFILE >
古川琴音
PROFILE >
北村匠海
1997年11月3日生まれ、東京都出身。2008年に映画デビュー、2011年にバンド「DISH//」を結成し、メインボーカルとギターを担当する。『君の膵臓をたべたい』(17)で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を始め数々の新人賞を受賞し、若手俳優の中で傑出した存在となる。主な映画出演作は、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『勝手にふるえてろ』(17)、『OVER DRIVE』『春待つ僕ら』『スマホを落としただけなのに』(18)、『十二人の死にたい子どもたち』『君は月夜に光り輝く』(19)、『思い、思われ、ふり、ふられ』『とんかつDJアゲ太郎』『さくら』『アンダードッグ』(20)、『東京リベンジャーズ』『明け方の若者たち』(21)、『とんび』(22)など。公開待機作に『東京リベンジャーズ2(仮題)』(23)がある。
中川大志
1998年6月14日生まれ、東京都出身。2010年に映画デビュー、『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』(18)で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2011年のTVドラマ「家政婦のミタ」で注目され、NHK連続テレビ小説「なつぞら」(19)で広く知られる。「GTO」(12)、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」(18)、「G線上のあなたと私」(19)などで人気を獲得。NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)に出演。主な映画出演作は、『四月は君の嘘』(16)、『きょうのキラ君』『ReLIFE リライフ』(17)、『虹色デイズ』(18)、『映画 賭ケグルイ』(19)、『砕け散るところを見せてあげる』『FUNNY BUNNY』『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』『犬部!』(21)など。公開待機作に『ブラックナイトパレード』(22)がある。
松岡茉優
1995年2月16日生まれ、東京都出身。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)、「コウノドリ」(15)などで注目を集め、『勝手にふるえてろ』(17)で第42回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞、『万引き家族』(18)で優秀助演女優賞を受賞。『蜜蜂と遠雷』(19)、『騙し絵の牙』(21)でも同賞優秀主演女優賞に輝き、その確かな演技を高く評価される。主な映画出演作は、『桐島、部活やめるってよ』(12)、『リトル・フォレスト 夏・秋』『冬・春』(14・15)、『猫なんかよんでもこない。』(16)、『ちはやふる -下の句-』『-結び- 』(16・18)、『blank13』(18)、『ひとよ』(19)、『劇場』(20)、『ヘルドッグス』(22)など。
古川琴音
1996年10月25日生まれ、神奈川県出身。2018年に映画デビュー。NHK連続テレビ小説「エール」(20)、「この恋あたためますか」(20)、「コントが始まる」「流行感冒」(21)、主演作「アイドル」(22)などのTVドラマや、短編『春』(18)、『十二人の死にたい子どもたち』(19)、『泣く子はいねぇが』(20)、『花束みたいな恋をした』(21)、『街の上で』(21)、『今夜、世界からこの恋が消えても』『メタモルフォーゼの縁側』(22)などの映画で観る者を魅了し、若手俳優としての地位を固める。濱口竜介監督がベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた短編集『偶然と想像』(21)では、三編のうちの一編で主演を務める。

STAFF

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清水康彦 (監督・脚本・編集)
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川上智之 (撮影監督)
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橋爪駿輝 (原作)
清水康彦 (監督・脚本・編集)
1981年生まれ、福井県出身。2001年から映像ディレクターとして活動開始。広告やミュージックビデオを多数演出。映像ディレクター、プランナー、脚本家など、活動は多岐にわたる。2019年、長編映画監督デビュー作『MANRIKI』が、プチョン国際ファンタスティック映画祭で、ヨーロッパ国際ファンタスティック映画祭連盟アジア賞を受賞。2020年には、TVドラマ「ペンション・恋は桃色」が放送。その他の監督作に、『その日、カレーライスができるまで』(21)、 1997年に公開されたヴィンチェンゾ・ナタリ監督の『CUBE』の初公認リメイク版『CUBE 一度入ったら、最後』(21)がある。
川上智之 (撮影監督)
グラフィックデザイナーを経て、現在写真家、撮影監督として活動。
米津玄師、King Gnu、あいみょん、Suchmos、藤井風、椎名林檎と宇多田ヒカルなど、錚々たるアーティストのミュージックビデオを手掛ける他、映画、広告、ファッションなどの様々な分野で活躍している。
橋爪駿輝 (原作)
1991年生まれ。熊本県出身。高校時代より執筆活動を開始。2017年に『スクロール』(講談社)で作家デビュー。俳優の成田凌、飯豊まりえらが共感を寄せ、話題の新人として注目を集める。2018年に発表した『楽しかったよね』(講談社)は、収録の1篇「ファン」が松本花奈監督、本田翼主演により映像化。YOASOBIのスマッシュヒット作「ハルジオン」の原作「それでも、ハッピーエンド」も手掛けている。近著に『この痛みに名前をつけてよ』(講談社)『さよならですべて歌える』(集英社)週刊SPA!にて「だから愛(かな)しみに溺れる」を連載中。